特集記事|京都・滋賀の物件情報なら『お部屋探しねっと-ランテージ(RENTAGE)-』

ホーム特集記事【家主様向け】宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン

カテゴリ:お役立ち

2022.01.21

【家主様向け】宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン

令和3年10月8日に【人の死の告知に関するガイドライン】の策定

令和3年10月8日に【宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン】が策定されました。

これまで不動産取引にあたって、取引の対象不動産において過去に生じた人の死に関する事案に関して、宅地建物取引業者による適切な調査や告知に係る判断基準がなく、取引現場の判断が難しいことで、円滑な流通や、安心できる取引が阻害されていると指摘されていました。

そのため国土交通省では、宅地建物取引業者が宅地建物取引業法上負うべき義務の解釈について、令和2年2月より「不動産取引における心理的瑕疵に関する検討会」において検討を進め、令和3年5月から6月に実施したパブリックコメントを踏まえて、今回のガイドラインをまとめました。

今回はこの【宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン】について解説していきます。


物件での人の死に対する告知について

【人の死に関する告知】に関する原則として、宅地建物取引業者は人の死に関する事案が、取引の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合には、これを告げなければならない。

となっています。
【人の死】とはナーバスな内容ですので、おそらくほとんどの不動産取引では取引相手に伝えないといけないと思われます。

ですが、場合によっては【告げなくてもよい場合】があります。
下記の場合は【告げなくてもよい場合】に該当します。


①【賃貸借・売買取引】取引の対象不動産で発生した自然死・日常生活の中での不慮の死(転倒事故、誤嚥など) ※事案発覚からの経過期間の定めなし。

②【賃貸借取引】取引の対象不動産・日常生活において通常使用する必要がある集合住宅の共用部分で発生した①以外の死・特殊清掃等が行われた①の死が発生し、事案発生(特殊清掃等が行われた場合は発覚)から概ね3年間が経過した後。

③【賃貸借・売買取引】取引の対象不動産の隣接住戸・日常生活において通常使用しない集合住宅の共用部分で発生した①以外の死・特殊清掃等が行われた①の死 ※事案発覚からの経過期間の定めなし。


①『自然死』・転倒や誤嚥などの『不慮の事故による死』は告知しなくてもよいとなっています。
しかし、『自然死』・転倒や誤嚥などの『不慮の事故による死』で亡くなったとしても、発見が遅くなったりするなど遺体の損傷が激しく【特殊清掃】や【大規模リフォーム】が必要な場合は告知を要します。
『自然死』・転倒や誤嚥などの『不慮の事故による死』は早期発見されれば心理的瑕疵に該当せず、発見が遅れれば心理的瑕疵に該当するという考え方は以前からありました。

②はマンション・アパートのエントランス・エレベーター等の【通常使用する共用部分】で、『自然死』・転倒や誤嚥などの『不慮の事故による死』以外(※自殺や他殺等)の死、『自然死』・転倒や誤嚥などの『不慮の事故による死』で【特殊清掃】を行って3年が経過した後は告知は不要となります。

③は②の【通常使用しない共用部分】(※ボイラー室等一般的に入居者が普段立ち入らない部分)版で特殊清掃があっても告知しなくてもよいです。

心理的瑕疵は発生から何年まで説明しなければならないのがこれまで曖昧でしたが、ガイドラインで【3年】という明確な年数が提示されました。

上記のように【告知しなくてもよい場合】という内容が定められましたが、告げなくてもよいとした②・③の場合でも、事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案は告げる必要があります。

また、人の死の発覚から経過した期間や死因に関わらず、買主・借主から事案の有無について問われた場合や、社会的影響の大きさから買主・借主において把握しておくべき特段の事情があると認識した場合等は告げる必要があります。

つまり、【社会に大きな影響を及ぼした事件・事故等による死】や【買主・借主が説明してくださいと言われて伝えないといけない内容と判断した場合】は告知しなければなりません。


何故このタイミングでこのガイドラインが制定されたのか

以前から不動産取引にあたって【人の死(心理的瑕疵)】というのは【告知するしない】・【いつまで告知しないといけないのか?】等、多くの問題を抱えていました。
さらに、近年は単身のご年配の入居者の増加・単身入居者の孤独死等の問題も増加していました。

【人の死(心理的瑕疵)】は人によって感じ方も違い、ガイドラインのような統一的な対応方法を定めることが難しい内容ですので、ここまでまとめるのは相当苦労したと思われます。

さらに細かい内容につきましては、国土交通省から「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」のPDF資料が公開されております。
不動産関係者(管理会社・仲介店等)は必ず一読しておく内容だと思います。

▼国土交通省:「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」
https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo16_hh_000001_00029.html

writer.十川
株式会社ミニテック西日本

「お役立ち」の最新記事